採用ブランディングを導入する理由と手法・成功事例を解説!

採用ブランディングの基礎知識を解説!新卒採用に導入しよう!

採用活動に採用ブランディングを導入してみませんか?採用ブランディングとは、採用において自社を「ブランド化」し、魅力を高めることを指します。「採用したい人材から就職先として選ばれる魅力をメディアで発信すること」を意識した新卒向けの採用活動は、企業のブランドイメージを向上させる力があります。

こちらでは、人材獲得競争にお悩みの経営者の方、採用担当者の方に向けて、採用ブランディングの基礎知識と実施方法をご紹介いたします。採用ブランディングの事例も併せて解説していきますので、ぜひご覧ください。

採用ブランディングの基礎知識を解説!

採用ブランディングを導入することで、自社の採用課題が解消するかもしれません。実際に、採用ブランディングにより採用難を乗り越えている企業の成功事例もあります。こちらでは、採用ブランディングと採用マーケティングの違いやメリット、注意点などを解説していきます。新卒向けの採用活動を検討している方は、必見の内容です。

採用ブランディングと採用マーケティングの違い

ブランディング

採用ブランディングとは?

採用ブランディングを簡単に説明すると、採用活動において自社をブランド化する戦略のことです。自社が持つ強みや魅力をメディアで発信することで企業の認知度を上げて、自社に対するイメージの向上を図ります。そこから、求職者からの共感・信頼を得ることで、結果として新卒向けの採用活動の活性化、効率化を目指します。自社の特色を活かしたメディア発信を行うことで、自社のファンとなる人材との接点を増やすことができます。

採用ブランディングの最大の目的は、「自社が求める人材の獲得」です。採用ブランディングの運用により、応募者の増加はもちろん、母集団の質の向上が期待できます。

近年は、事業変化が激しいため、事業戦略と採用戦略にズレが生じる可能性があります。企業が求める人材像を事業戦略と照らし合わせて、自社の価値を整理しメディア発信することで、ミスマッチを防ぐことが可能です。

採用マーケティングとの違い

採用ブランディングと同一視されがちな言葉として、「採用マーケティング」があります。採用マーケティングを簡単に説明すると、「どんな層にどんな手法でアプローチするか」を考える取り組みのことです。

これまでは大手の求人メディアを利用する、または人材紹介会社を利用する手法が一般的でした。これらを利用する求職者は「顕在層」で、この顕在層が企業の求人に応募することで「候補者」になります。これまでは、この2つの層を重視した新卒向けの採用活動も、求職者の意識の変化、価値観の変化により難しくなってきたのが現状です。

これからの採用活動は、潜在層の手間に存在する「潜在層」へアプローチすることが必要となります。潜在層は、就職や転職に関係なく求人募集をかけている企業を認知しているという状態です。潜在層が顕在層へ、顕在層が候補者へと変化し、最終的に内定承諾することにより社員になります。この一連の流れを、マーケティングでは「ファネル」と呼び、採用マーケティングの手法を利用する企業が増えています。

採用ブランディングが注目を集める背景

現在、少子高齢化の進行により労働人口が減少し、また労働者の価値観も多様化しています。採用競争も激化しており、この競争を勝ち抜くために、新しい手法としてSNSやダイレクトリクルーティングを活用する企業が増えました。

しかし、この方法は使い方を誤ると、情報の氾濫を呼び、非効率なアプローチとなってしまう可能性があります。理想の人材に採用情報を届けることができるように、メディアの発信方法を見直し、自社の認知度や志望を向上させる必要があります。

また新型コロナウィルス感染症の拡大により、人員削減に着手する企業も現れています。ただし、事業を持続させるためには新たな戦力も必要です。「数」から「質」を重視した採用活動を行うために、採用ブランディングに対する関心度やニーズが高まっているのです。

採用ブランディングを導入するメリットと注意点

メリット

新卒向けの採用活動に、採用ブランディングの手法を導入することで、以下のメリットが得られます。

応募者の増加

自社で働く価値やイメージを求職者にメディアを通して共有することで、「この会社で働きたい!」と考える求職者が増えるかもしれません。企業が発信する内容と求職者が求めるものを一致することで、応募者の増加、入社意欲の向上を期待できます。

競合企業との差別化

採用ブランディングの手法の工程で、自社の企業理念や経営方針を見直すことになります。また採用ブランディングの目的は、ブランドとしてのイメージを確立することですので、他社との違いや自社の特徴を明確にする必要があります。これらの特長を訴求内容に組み込むことで、自社独自の魅力を周知させることができますし、求職者が「この企業で働きたい!」という思いを抱く可能性が高まります。

入社後の活躍・定着

メディアに多く露出している大企業の方は、一般的なイメージや認知度があるため、新卒向けの採用活動が有利に見えるでしょう。しかし、内定後にイメージと実際の仕事内容のギャップに気づき、内定辞退や退職をしてしまう可能性があります。

採用ブランディングの方法を導入することで、入社後のミスマッチが起こりにくく、従業員の満足度や定着率の向上にもつながる可能性があります。また、会社の魅力や事例を社外に発信し、不特定多数の方に認知されていけば、現在働いている社員も誇りや喜びを感じられるでしょう。社員のモチベーションアップという効果も期待できます。

採用コストの削減

企業の実態や雰囲気は、なかなか応募者は目にすることができません。採用ブランディングを行い、企業の認知度が向上し、関心を持った候補者が説明会や選考会に訪れることで、「説明会がおもしろかった!」「この取り組みに興味を持てた!」という口コミが応募者の中で広がっていきます。口コミで企業情報を広がることで、メディア広告費などをかけずに自然と企業イメージが構築されていく期待が持てます。

新卒向けの採用活動に、採用ブランディングの方法を導入する際には、いくつかの注意点があります。以下で、ご紹介いたします。

時間がかかる

採用ブランディングは、5年~10年後を見据えた長期的な取り組みとして運用していく手法です。早くても、一般的に2~3年を要すといわれています。メディアへの情報発信についても、コンテンツを継続して発信するだけでは足りません。定期的に効果測定を行い、ブラッシュアップを繰り返していく必要があるのです。

会社全体で取り組む必要がある

採用ブランディングで発信するブランドイメージは、人事担当者のみでなく、全社員で認識を一致させる必要があるものです。発信内容と現場にいる社員が抱くイメージの不一致が発生すると、採用ブランディングが機能しなくなる可能性があります。そうした事例にならないように、会社全体で理念や価値観の共有を永続的に行い、浸透させていきましょう。

採用ブランディングの手法と事例をチェック!

採用ブランディングの基礎知識をご紹介しました。こちらでは、採用ブランディングの手法や成功事例などをご紹介いたします。採用ブランディングの手法を導入し、自社をブランド化し、求職者に対して魅力をアピールすることで、より多くの有能な人材を集めることができます。

採用ブランディングの方法とは?

ブランディングの方法

こちらでは、新卒向けの採用活動に、採用ブランディングを導入する際の流れをご紹介いたします。

自社の立ち位置を把握しよう!

まず社内外において、自社がどのように認知されているかを把握することが大切です。現在の採用トレンドやターゲット人材のニーズ、競合他社の活動情報などを集めて、自社事業や商品・サービス、自社の特長を比較して、打ち出すべき強みを分析していきましょう。

自社のポリシーやスタンスを明確に!

次に、自社の立ち位置や理念、ビジョンなどを踏まえて、採用ターゲットに共感を得られるような「自社のポリシー」を明確にします。自社のポリシーやスタンスは、採用ブランディングの軸となる要素です。

採用ターゲットの設定

自社のポリシーやスタンスを念頭に置き、採用ターゲットを設定します。ターゲットをしっかりと設定しないと、求める人材に応募してもらえないという可能性があります。個々のスキルや能力はもちろん、行動パターン、人間関係など、できるだけ多角的な側面から具体的に落とし込んでいきましょう。理想的な人材が社内にいれば、その人材をモデルにしてもよいでしょう。

採用コンセプトの立案

採用活動において、どのような情報をメディアで発信していくのかというコンセプトを決めていきます。ここで重要なのは「自社が求める人物像」を強く意識することです。経営陣と採用担当者、既存社員も含めて、ターゲットの心に響く自社の強みはどのようなところにあるのかを、しっかり検討していきましょう。

発信する媒体の選定

採用の情報を発信する媒体を選定しましょう。効果的に情報を発信できる手段は以下のようなものがあります。

  • 自社の採用サイト:フォーマットに縛られることなく、自由に自社の魅力や理念を伝えることができる。
  • SNS:既存社員のありのままの姿を伝えることができ、求職者と気軽に交流できる。
  • 会社説明会:直接求職者と交流することができるため、自社の魅力も存分にアピールすることができる。

運用の開始

先の5つのステップが整ったら、実際の運用に入ります。自社はもとより、採用市場の状況やターゲットニーズも常に移り変わるものです。反応や採用成果に基づいて、更新とブラッシュアップを繰り返していきましょう。

採用ブランディングの成功事例について

成功事例

採用ブランディングの手法の核となる採用コンセプトが完成したら、応募者に向けて発信することになります。昨今は発信手段が多様です。採用ブランディングの発信に効果的な手法、実際に導入された企業様の成功事例をご紹介します。

転職サイトの求人広告

人材サービス企業が行う「求人広告」は、既に転職を考えている方が見ることが多いものです。そのため、候補者に向けて、ダイレクトに企業の魅力を伝えることができます。

自社の採用サイト

伝えたいメッセージを自由に表現できるのが、自社の採用サイトです。情報の充実化を図りながら、他の方法では伝えきれない内容を掲載することが可能です。

SNS(TwitterやFacebookなど)

TwitterなどSNSを活用した広報活動も注目を集めています。SNSでは気軽につぶやくことができ、ありのままの様子を伝えることができます。また、ユーザーとのコミュニケーションを気軽に行える点が強みです。

セミナー・勉強会

メッセージを転職希望者に直接伝えられる場が、「セミナー」や「勉強会」です。メディア記事だけでは伝えきれない会社の魅力を存分に伝えることが可能です。

こうした発信手段を用いて、採用ブランディングを成功に導いた企業は数多くあります。以下では、採用ブランディングに成功した企業事例を解説していきます。

面白法人カヤック

最初にご紹介する事例は、面白法人カヤックです。面白法人カヤックは、非常にユニークな採用手法を導入しています。2014年には「ぜんいん人事部」という試みを開始しました。これは社員全員が人事部員になり、採用活動を積極的に行うものです。社員には採用活動用に、書類選考を免除する「ファストパス」と、いきなり最終面接から選考が始まる「ラストパス」が渡されました。

また、2017年からは「いちゲー」採用を行っています。これは「ゲームのうまさ」で人材を評価する採用方法です。こうしたユニークな採用方法により多くのメディアに取り上げられることになり、その結果として応募者数が増加しました。

三幸製菓

「雪の宿」や「チーズアーモンド」などの人気商品がある新潟の米菓メーカー・三幸製菓の悩みは、「なかなか応募者が増えないこと」でした。そこで、採用ブランディングの手法を活用することにしたのです。2013年度から求人サイトへの掲載を辞めて、「おせんべいが好き?」、「新潟で働ける?」という2つの質問に「Yes」と答えた応募者のみエントリーできる新たな選考フローを取り入れました。

その結果、要件に合った応募者のみが集まるようになり、採用後のミスマッチがなくなりました。

また、おせんべいが好きだという情熱を訴える「おせんべい採用」、新潟で働きたいという「ニイガタ採用」、新たなことへの好奇心をもとに合宿型で採用活動を行う「未知への探求採用」などの多様な採用方法を導入しました。

タニタ

次にご紹介する成功事例はタニタです。体温計や体重計などを製造・販売するタニタでは、社員食堂で健康に配慮したメニューを提供しています。そのレシピ本がヒットし、さらに社員の健康状態を見える化する「タニタ健康プログラム」など「健康経営」に着手しました。結果として、「人々の健康に対する貢献度の高い企業」というブランドイメージを認知させることに成功し、共感する人たちからの応募を集めるようになったのです。

GYAO

最後にご紹介する成功事例は、動画配信サイトGYAOです。GYAOは、新卒エントリーをスマホアプリからの応募のみに限定し、Webサイトからのエントリーを廃止しました。エントリーをアプリに限定することで、ITに興味関心の高い学生を採用ターゲットとして絞りこむことに成功しました。

また、採用担当者が学生のエントリーシートをアプリ上で確認することが可能になり、面接での質問を効率的に行うことができるようになりました。

新しい形の採用ブランディング!新卒向けのメディアを配信するHuman Resource Design

採用ブランディングの特徴やメリット、手法、成功事例などをご紹介しました。採用ブランディングの中で、最適な発信方法を選定することは重要な要素の1つとなります。最近では、自社の雰囲気や社員紹介を記事にしたり、事例の動画を載せたりと、企業が自由にコンテンツを作成することができるメディアも登場しています。

Human Resource Designでは、新卒向けのメディア「GoodStory」を運営しています。普通の求人サイトには載っていない企業のビジョンや働く人の話が載っているため、学生側としては働くイメージが持ちやすくなり、企業側としては魅力発信の新しい場として活用することが可能です。

採用ブランディングの導入を検討するならHuman Resource Designまで!

会社名 株式会社Human Resource Design
代表者 代表取締役 松村 恭行
住所 〒105-0004 東京都港区新橋1-18-21 第一日比谷ビル7階
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設立 2018年7月10日
有料職業紹介許可番号 (紹)13-ユ-312443
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